【第3部 学生部会報告】
学生部会は運営企画も学生が行っています。今回は各大学からゼミの研究発表をすることになり、都立大学、多摩大学、中央大学がそれに応じてくれました。

●東京都立大学 大学院 都市科学研究科の高橋俊彦さんは、多摩ニュータウンは高齢者や障がい者に配慮したバリアフリーの街と言えるかどうか、都市研チームで実際に街を歩いて調査した結果を発表しました。

手すりの高さ、階段や入り口の段差、出口が道路に面していて危ないスロープなど、身近なところに潜む危険物をスライドで紹介しました。また、手すり横に居座る若者や自転車のスピード出しすぎなど、バリアはハード面だけではなく意識面にも見られるという意外な実態を報告して出席者の注意を促すとともに、すべての人に区別なく暮らしやすい街づくりにつながるバリアフリー推進の必要性を提唱しました。

●多摩大学 齋藤ゼミは、今年で2回目になる高校生のデジタルムービーコンテストについて、イベント運営方法と結果などを発表しました。

特に今年は大学生にまで対象を広げたこと、同じ高校から繰り返し応募があって、広がりが生じていることなどを、実際の受賞作品などを紹介しながら解説しました。

この紙面では動画作品をご紹介できないのが残念ですが、応募作品はなかなか見ごたえのあるものでした。

●中央大学 細野ゼミは、「札幌よさこいそーらん祭り」や多摩センターの祭りイベントなどの市民に対する効果を調査し、学生主催のイベントの意義を発表しました。

今年は、多摩センター駅前におけるクリスマス・イベントの主役とも言えるセンターランド・ツリーを人工的なオブジェから再びモミの木に戻すと同時に、学生が自主的にイベントを企画立案し、実際の運営にも関わることになったことを報告しました。

地域にデビューし、地域貢献と地域への愛着を新たにした一連の動きは、ネットワーク多摩の趣旨そのものでもあります。

学生部会が発足して2年たち、学生同士の交流も生まれてきています。次の世代にいかに活動をつないでいくか、テーマの設定をどうするかが、今後の課題です。

紹介コメント:
学生部会担当理事 
多摩大学教授 
齋藤裕美

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