第11回となる多摩ニュータウン学会の定期総会を6月2日(土)、明星大学で開催し、約40人の会員が集まりました。
 ■総会を開催
 総会では、細野助博会長のあいさつに続き、篠原啓一筆頭理事が2006年度の事業報告を説明。会員が増えて200人の大台を回復したこと、アーカイブ研究部会が発足して市民シンポジウムの開催やオーラルヒストリーをまとめる活動などが本格的に始まったことなどの報告がありました。
 会計報告では、三好正義理事が説明に立ち、研究誌の印刷費など次年度に支払いが繰り越された項目があるために繰越金が多くなったことを報告。横倉舜三監事から会計監査報告があり、06年度事業報告と併せて会場の拍手で了承されました。
 ■事業計画案を了承
 続いて2007年度事業計画案について篠原筆頭理事が説明。研究担当の西浦定継、中庭光彦、松本祐一の各理事が、アーカイブ研究部会の活動計画の概要を説明しました。活動計画の主な内容は次の通りです。
 ①アーカイブ研究部会<資料保存プロジェクト>
  公開シンポジウムを年間1、2回開催、謎解き多摩ニュータウンを年2回開催
  キーパーソンオーラルヒストリーを年間4人分収録
  市民オーラルヒストリーを年間10人程度収録
 ②タウンウオッチングを年間2回程度開催
 ③他団体のイベント、研究会などへの積極的な参加
 ④「多摩ニュータウン研究」の発刊、10号記念特集を設ける
 ⑤ホームページ、メールを活用した情報提供拡大
 ⑥団地再生や高齢化対応など喫緊の課題にも対応
 さらに三好理事より2007年度予算案の報告があり、了承されました。
 また、多摩市立図書館の阿部明美さんを新しく理事に選任する議題も了承され、07年度は14人の理事体制となることが決まりました。なお、総会後の第1回理事会で、細野会長と篠原筆頭理事の再任を決定しています。
 ■明星大学ウオッチング
 この日は、総会に先立って明星大学ウオッチングを開催。新築間もない高層建築の校舎から多摩ニュータウン越しに横浜まで、聖蹟桜ケ丘の街並み越しに新宿から六本木までの都心ビル群まで見渡せる展望を堪能しました。
 ■シンポジウム総括
 総会に引き続いて、第1回市民シンポジウムの総括としてシンポジウムでコーディネーターを務めた成瀬惠宏さん(都市設計工房)が、シンポジウムの総括として、多摩丘陵の開発前史からニュータウン計画が固まる時代の背景などについて、パワーポイントを使って説明。シンポジウムで出たさまざまな話題について理解を深めることができました。
 ■交流会
 さらに総会後は明星大学の学食内の特別室をお借りして、交流会を開きました。お酒は持ち込み可の事実上の飲み放題。ほど良く酔いが回ったところで、全員発言として「とっておきの話」をそれぞれ披露していただきました。各人の問題関心の領域などが分かり、大変参考になったのではないでしょうか。同じ校舎を見学していても、眺めばかり気になって見ていた人もいれば、柱の工事の出来具合に注目していた人もいるんですね。他業種交流ならではの多摩ニュータウン学会の醍醐味だと思います。  (文責:篠原)

▲ページの上部に戻る